総合分析実験センター講演会

日時: 平成15年1月31日(金)13時〜15時分

場所: 理工学部8号館5階507号室(国際環境科学セミナー室)

講師: 片山 諭 [英国癌研究所細胞制御学研究室(登田隆室長)研究員]

演題: The SCF ubiquitin ligase and the genome integrity control in fission yeast

要旨: 細胞は増殖に際し、高精度のDNA複製に始まり、基礎ヌクレオソームの形成、娘染色分体の各娘細胞への分配とその後の染色体高次構造の構築に完結する複雑きわまりない各素過程の反応を、秩序を乱すことなく同調させ、遺伝情報の総体としてのゲノムを忠実に次世代へと相続している。演者らは分子生物学上、とりわけ細胞周期制御の研究に好適な分裂酵母(S. pombe)を用い、新規SCFpof3ユビキチンリガーゼがゲノム保全システムに含まれることを見い出した。SCFpof3はそれ自体生育に必須でないにもかかわらず、その遺伝子破壊が染色体の高頻度の分配異常、ヘテロクロマチン脱抑制化、種々のDNA損傷剤への高感受性など多様なゲノム異常を引き起こし、破壊細胞の生存はDNA損傷チェックポイントに完全に依存した。基礎ヌクレオソーム形成因子Cia1/Asf1の予備的な解析結果もあわせて、分裂酵母におけるゲノム保全システムとその細胞周期制御との関連について、演者らの結果を中心に解説した。

 なお、講演会には10数名の参加者(医大4名を含む)があった。また、演者の片山博士は、本年4月付で当センターの助手に着任にした。